今月は、稽古に合わせて照明の勉強会を開催しました。
そこで、その様子をレポートします。
役者も照明仕込みができる劇団は、そんなに多くはありません。
あしぶえでは、「セロ弾きのゴーシュ」を30年にわたり上演してきました。役者も、どの場面でどんな照明が当たっているかということは知っている作品なので、この作品を題材に照明仕込みを学ぶことに。
今回の研修に向けて、安全のため、6名分のヘルメットを準備。名前と血液型のシールも貼って、準備万端。
ミーティングルームでの座学を終えて、いよいよ、舞台での研修がスタート。
しいの実シアターの舞台には3列のサスペンションライトバトン(サスバトン)があります。
そこから吊り下げられている照明の灯体のうち、今回は3番目のサスバトンをおろして、照明プランをひとつひとつ確認しながら、ケーブルをバラシしたあとつないでいきます。緊張の面持ちでケーブルがたわまないよう巻き付けながら、全てつなぎ終わると、ほっと一息。
次は、灯体にカラーフィルターをセットする作業。フィルターを付けないナマなのか、何色のフィルターをセットするのかと、慎重です。灯体によって、フィルターのセットの仕方が異なっているので、これはどうやってセットする?とパズルのように悩んでみたり・・・。
最後の1枚のセット完了で、「はい、できましたね」との言葉に、思わずみんなの表情がほころび、拍手!
続いては、実際に、照明卓を操作しながら、設定どおりに灯りが点くか確認。そして、サスバトンを吊り上げ、舞台に飾る小道具をセットして、灯りの当たり方を確認しながら、角度を微調整していきます。
「こうした作業を体験することで、これまで役者として舞台に立ち、自分に当たっている照明が、こんな風にしてできていたのかということで、ストンと腑に落ちる。そして、演じているときの立ち位置を改めて確認することもできる。」と、演出の土筆さん。全員「とてもいい学びだったあー」と。
そして、こういった学びを、今後もどんどん進めていくとのことでした。